2020年8月 4日 (火)

京都一周トレイル ~ 東山編

2020年8月4日(火) 京都一周トレイル ~ 東山編

 新型コロナの影響で都道府県をまたぐ移動が難しくなっていた折り、京都の中をひたすら歩き回りました。五条の家を拠点に、北は室町通りをひたすら北上して、上賀茂、下鴨神社へ、東は山科往還(旧東海道、渋谷街道、今熊野から滑石街道。山科との間を繋ぐこの3ルート、それぞれに良いです。)、南は伏見・桃山、西は松尾大社から嵐山、大覚寺を経て仁和寺に戻ってくるという具合。平地はかなり歩いた感があったので、次はどうしようかと思っていたところに、『京都一周トレイル』と出会いました。

 先月、下にも掲げた京都トレイルガイド協会(編)の『京都一周トレイル』を入手し、週末、何度かに分けて東山コース伏見・深草ルートから東山コーストータル35km余りを踏破しました。伏見桃山の駅前から東山三十六峰を経て比叡山ケーブル駅までというコースで、今年の梅雨の大雨で滑りやすくなっている急な山道もあれば、伏見稲荷や銀閣寺前等の観光地もあり、まさにバラエティに富んだコースです。梅雨明け瀧を浴びたような大汗をかきながら、脱水症状とコロナ対策に気をつけつつ、どうやら無事ケーブル駅まで到達しました。

 さて、次は北山コース。色々な姿を楽しめそうです。

 

<京都一周トレイル>

https://www.kyoto-trail.net/trail_course.html

<京都一周トレイル東山コース縦断面図>

https://ja.kyoto.travel/img/tourism/article/trail/img_cross_section01_large.png

<京都トレイルガイド協会(編)『京都一周トレイル』(2020年、ナカニシヤ出版)>

http://www.nakanishiya.co.jp/book/b492972.html

 

2020年7月14日 (火)

祇園祭 2020

2020年7月14日(火) 祇園祭 2020

 豪雨災害、新型コロナと大変な日々が続きます。被災された方々に心からお見舞い申し上げ、対応に奮闘されている皆さまに敬意と感謝を申し上げます。ありがとうございます。

 そんな中ではありますが、例年であれば、今日は、祇園祭前祭の宵山が始まる日でした。今日から16日までが宵山、17日に山鉾巡行があって、後祭へ。24日に後祭の山鉾巡行・・・と、この1か月の京都は、祇園さん一色と言っても過言ではない。でも、今年は新型コロナの影響もあって、全く違う様相を呈しています(とは言え、神事は粛々と行われています。)。そんな中で、今年ならではの取組も行われています。

 その第一が、京都文化博物館で行われている『祇園祭 ―京都の夏を彩る祭礼―』という特別展。従来なら、街のそこかしこで山鉾建てが行われていて、仔細に観ることのできない装飾品等の現物が展示されています。これだけ揃って屋内展示されるのは、祇園祭1150年の歴史で初めてかも。中でも自分が気に入ったのは、展示の後半にある「綾傘鉾」の現物展示でした。四季の彩りを360度廻ってじっくり観ることができます。いいです。

 各山鉾でいただく「粽(ちまき)」も、今年はオンラインで購入できます(自分は、少しでも我が家から近い「白楽天山」の粽を購入)。前任の先輩が飾ってくれていた粽は、八坂神社にお納めしました。

 さらに、四条烏丸からほど近い京都大丸では、ミニチュア山鉾がレールの上を動く展示も。かてて加えて、このミニチュア山鉾はしっかり値札がついていて、リビング雑貨コーナーで販売もしています(これ、結構ツボでした。非常時にあって商売を忘れない。忙中閑あり、違うか)。

 京都文化博物館の特別展は今月26日(日)まで、大丸地下道ウインドウでの展示は同31日(金)まで(ミニチュア販売は4F、28日(水)まで)とのこと。お薦めです。

 

(cf.) 『祇園祭 ―京都の夏を彩る祭礼―』(京都文化博物館)  https://www.bunpaku.or.jp/exhi_special_post/gionmatsuri2020-2/

   大丸京都店『祇園会 夏祭り』

  https://www.daimaru.co.jp/kyoto/contents/gione/

2020年6月11日 (木)

季節の襞(ひだ)

2020年6月11日(木) 季節の襞(ひだ)

 昨日は、中国、近畿、東海地方が梅雨入り。今日は、九州北部、関東甲信、北陸、東北南部まで梅雨入りと、一気に季節が進みました。今日お昼に職場の正門の前から写真を1枚。4月当初に知らない間に桜が咲いていることに漸く気づき、写真を撮ったのと同じ所から撮ってみました。ほんの2か月くらいで随分季節が廻ったな。そんな気がしました。

 考えてみれば、今年は、新型コロナの影響の下、蟄居生活が続き、季節の移り変わりを実感する機会が少なかったような気がします。蟄居生活の間も、京都の中をひたすら歩くというのを繰り返し、少しは色々な道を新しく知ることが出来たと思っていましたが、それでも季節感を実感するには至っていなかったなと反省。本当に、知らない間に季節が移り変わっていて、あたかもマスクやカーテンの襞(ひだ)のように折りたたまれ、あっという間に飛び越えてしまった感覚でした。

 JIAMでも、今月下旬からは集合研修を再開します。昨日は、再開に向けて、机や椅子の間隔を更に拡げたり、館内の表示や消毒液を配置したり、といった準備も進めました。オンライン研修の試行も、先週、先々週と2本行いました。幸い機器トラブル等はなかったので、この成果と課題をしっかり評価して次に繋げていきたいと思います。

 そしてまた新しい季節へ。一歩一歩前進を目指します。

 

 

2020年5月24日 (日)

「7冊の本」の紹介を終えて

2020年5月24日(日) 「7冊の本」の紹介を終えて

 今週1週間、自分にとっての「7冊の本」を紹介してきました。改めて色々なことを振り返る機会ともなりました。ご紹介いただいた日根さんは勿論、今まで巡り会った様々な人、こと、そして沢山の本に感謝、感謝です。

 この間、21日には新型コロナに係る緊急事態宣言の対象区域から京都、大阪、兵庫が解除され、明日には全国全ての都道府県で解除されるのではないかとの報道もあります。第2波への備えは勿論、日々の状況の注意深い確認も引き続き必要ですが、同時に、ポストコロナ、withコロナに向けて、新たな取組を進めていくことも重要な時期に入ってきます。我々JIAMも、正に明日から初めてのオンライン研修の試行を始めます。一つひとつ、歩みを進めていきたいと思います。

 

(附) 7冊の本」リスト

(1)辻邦生『秋の朝 光のなかで』(1976年、筑摩書房)

  https://www.amazon.co.jp/秋の朝光のなかで-1976--邦生/dp/B000J97U1Y

(2)アーシュラ・K・ル=グウィン『ゲド戦記』(清水真砂子(訳)、岩波書店)

  Ⅰ 影との戦い A Wizard of Earthsea (原語版1968年、日本語版1976年)

  Ⅱ こわれた腕環 The Tombs of Atuan 1971年、1976年)

  Ⅲ さいはての島へ The Farthest Shore 1972年、1977年)

  Ⅳ 帰還-ゲド戦記最後の書- Tehanu, The Last Book of Earthsea                     (1990年、1993年)

  Ⅴ アースシーの風 The Other Wind 2001年、2003年)

  〇 ゲド戦記外伝(ドラゴンフライ) Tales from Earthsea 2001年、2004年)

  https://www.iwanami.co.jp/book/b269795.html

(3)小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』(2009年、文藝春秋)

   https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167557034

(4)宮沢賢治『銀河鉄道の夜』(初出1934年、文圃堂)

   https://www.shinchosha.co.jp/book/109205/(新潮文庫版)

(5)須賀敦子『コルシア書店の仲間たち』(1992年、文藝春秋)

   https://www.kosho.or.jp/products/detail.php?product_id=287083419

(6)道鏡恵端『正受老人一日暮し』

   https://ameblo.jp/mto193914/entry-11534219679.html

   http://ryuun-ji.or.jp/blog/?p=531

(7)与謝野晶子(訳)『源氏物語』(初出1912-13、金尾文淵堂)

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4043889038/ref=ox_sc_mini_detail?ie=UTF8&psc=1&smid=AN1VRQENFRJN5

2020年5月23日 (土)

7冊の本⑦

2020年5月23日(土) 7冊の本⑦

 ラスト7冊目は、与謝野晶子(訳)『源氏物語』(新新訳初出1938-39、金尾文淵堂)

 言わずと知れた日本文学の金字塔ですが、そのうねるような言葉の波もあって、紫式部の原文にはなかなか手が出ない。自分もその一人でしたが、この与謝野源氏によって、漸く全体を読むことが出来ました。とは言え、この与謝野源氏、出版当初から勝手に主語を補ったり、名前を付けたり、これは源氏ではない等と様々な批判を受けてきました。でも、おかげで良く分かる。いつもの(?) 須磨返りではなく、若菜(上・下)というクライマックス(自分の主観ですが)、そして宇治十帖というゴールまで漸く到達しました。これはやはり、与謝野晶子の明晰な日本語の然らしむる所です。それにしても、1,000年前にこの物語を創ったというのは、本当に凄い。そしてそれをまた様々な時代の日本語の手練れが独自の翻訳をする。改めて文化の奥行きを感じました。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4043889038/ref=ox_sc_mini_detail?ie=UTF8&psc=1&smid=AN1VRQENFRJN5 (角川文庫新装版三)

7冊の本⑥

2020年5月22日(金) 7冊の本⑥

 6冊目は、道鏡恵端『正受老人一日暮し』

 これこそ1冊とは言いがたいかも知れませんが、奥信濃飯山の正受庵開祖である道鏡恵端正受老人の言葉です。短いものなので、以下に全文を(!!)

或る人の咄に「吾れ世の人の云うに『一日暮らしといふを工夫せしより、精神すこやかにして又養生の要を得たり』と。如何となれば一日は千年万歳の初なれば、一日よく暮らすほどのつとめをせば、其の日過ぐるなり。それを翌日はどうしてかうしてと、又あひても無き事を苦にして、しかも翌日に呑まれ、其の日怠りがちなり。つひに朝夕に至れば、又翌日を工夫すれば全體にもちこして、今日の無きものに思ふゆゑ、心氣を遠きにおろそかにしそろ也。兎角翌日の事は命の程も覚束なしと云ふものの、今日のすぎはひを粗末にせよと云ふではなし。今日一日暮す時の勤めをはげみつとむべし。如何程の苦しみにても、一日と思へば堪へ易し。楽しみも亦、一日と思へばふけることもあるまじ。愚かなる者の、親に孝行せぬも、長いと思ふ故也。一日一日を思へば退屈はあるまじ。一日一日とつとむれば、百年千年もつとめやすし。何卒一生と思ふからたいそうなり。一生とは永い事と思へど、後の事やら翌日の事やら、一年乃至百年千年の事やら知る人あるまじ。死を限りと思へば、一生にはだまされやすし。」と。一大事と申すは、今日只今の心也。それをおろそかにして翌日あることなし。総ての人に.遠き事を思ひて謀ることあれども、的面の今を失うに心づかず。

(箱店屋横丁大家の店番日記 2013/5/21「正受老人の『一日暮らし』~飯山で生まれ正受庵で一生を過ごされた道鏡恵端正受老人の有名な言葉です。」(抄)より (https://ameblo.jp/mto193914/entry-11534219679.html))

 自分はこれを正受庵先々代ご住職酒井盤山師の13回忌の折に、先代ご住職原井寛道和尚から頂きました。「一大事と申すは 今日只今の心也」 改めて肝に銘じたいと思います。

 

東京野沢龍雲寺細川晋輔ご住職のブログ http://ryuun-ji.or.jp/blog/?p=531

2020年5月21日 (木)

7冊の本⑤

2020年5月21日(木) 7冊の本⑤

 5冊目は、須賀敦子『コルシア書店の仲間たち』(1992年、文藝春秋)

 実は、この本を初めて手に取ったとき、須賀さんのことは良く知りませんでした。「コルシア書店」という名前と、「人生ほど、生きる疲れを癒してくれるものはない」という本の帯のコピーに、何か引き込まれるように衝動買いしてしまったというのが実のところです。でも、読んでみて、その一見甘いコピーとはかけ離れた冷厳で、端正で、でも温かい文章に魅せられる想いがしました。この人の書くものは信用できる、そんな感覚でした。

 作家としてのデビューが遅かったということもありますが、もっと長く書き続けて頂きたかった。そのことは、本当に残念です。本書の最後のところ、「若い日に思い描いたコルシア・デイ・セルヴィ書店を徐々に失うことによって、私たちはすこしずつ、孤独が、かつて私たちを恐れさせたような荒野でないことを知ったように思う」、今読んでもしびれます。

 

 https://www.kosho.or.jp/products/detail.php?product_id=287

 

2020年5月20日 (水)

7冊の本④

020年5月20日(水) 7冊の本④

 4冊目は、宮沢賢治『銀河鉄道の夜』(初出1934年、文圃堂)

 初めてこの本を読んだのは、小学校の時、母方の祖母に買ってもらったもの(正確に言うと、1冊買ってきて良いというお許しをいただき、出来るだけ分厚い本にした)でした。無茶苦茶に分厚い宮沢賢治童話集の半分くらいを占める、第一印象は、長い、でも一気に読んでしまった、不思議な感覚、というものでした。それ以来、何度も読み返してきた本です。

 https://www.shinchosha.co.jp/book/109205/(新潮文庫版)

 

 

2020年5月19日 (火)

7冊の本③

2020年5月19日(火) 7冊の本③

 3冊目は、小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』(2009年、文藝春秋)

 小川洋子さんは、そのデビュー作『揚羽蝶が壊れる時』以来、その天賦の才にある種畏怖を抱いてきた作家でした。虚空に新たな世界を創造するその静かな力業は、本当に凄い。この『猫を抱いて象と泳ぐ』は、自分としてはその到達点かという印象です。以前、このブログにも書きましたが、自分は彼女にこそノーベル文学賞を取って貰いたいと思っています。

 そして、今年、同著者の『密やかな結晶』という作品が国際ブッカー賞の最終候補作(6作品)の一つとして残っています。作品自体は1990年代のものですが、昨年英訳が出版され、話題を呼び今年の候補作となったとのこと。その発表予定が、実は今日、明日にも(!) という所だったのですが、新型コロナの関係で今夏に延期されました。受賞すれば勿論日本人初。もう暫く楽しみに待ちたいと思います。

 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167557034

(cf.)

http://fujiwara-michitaka.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/index.html

2020年5月18日 (月)

7冊の本②

2020年5月18日(月) 7冊の本②

 2冊目は、アーシュラ・K・ル=グウィン『ゲド戦記』(清水真砂子(訳)、岩波書店)

  Ⅰ 影との戦い A Wizard of Earthsea (原語版1968年、日本語版1976年)

  Ⅱ こわれた腕環 The Tombs of Atuan (1971年、1976年)

  Ⅲ さいはての島へ The Farthest Shore (1972年、1977年)

  Ⅳ 帰還-ゲド戦記最後の書- Tehanu, The Last Book of Earthsea (1990年、1993年)

  Ⅴ アースシーの風 The Other Wind (2001年、2003年)

  ○ゲド戦記外伝(ドラゴンフライ) Tales from Earthsea (2001年、2004年)

 これで1冊というのはややルール違反気味ですが、自分のなかでは正に一連の物語。大人になってから河合隼雄さんの著作で出会い、読んではまりました。清水真砂子さんの厳密な邦訳で7度、更に原書まで発注して読んでしまった「ゲド・フリーク」です。。

  https://www.iwanami.co.jp/book/b269795.html

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